たじまで農業

活動レポート

冬でもトラクター活用 ロッジにお米を届ける

2014.12.29

 JAたじま管内の奥神鍋スキー場のゲレンデに現れたトラクターがスキーヤーらの注目を集めています。トラクターは、雪が深く急斜面なため車が入れないゲレンデのロッジまで、お米を届ける役割を担っています。

 同スキー場は、ロッジや付近の宿泊施設なども含めて、豊岡市日高町山田地区の住民らが管理、経営しています。地域経営の利点を生かし、地元産の農産物を使った料理を提供する施設も多くあります。

 

 トラクターの活用を考案したのは、同スキー場がある豊岡市日高町山田に住む、JAたじま青壮年部の青山直也さん。青山さんは以前、荷物を積んだトラックで途中まで上がり、そこからロッジまではソリにお米を積み直し、ソリを引いてお米を届けていました。しかし、トラックからロッジまで何度も往復しなければならないため、負担が大きく大変でした。

 3年前、何とか負担を減らす方法はないかと考えていた時、冬場は倉庫に納めたままのトラクターが目にとまりました。26馬力のトラクターなら雪山でも活用できるのではないかと考え、除雪機を取り付け、ロータリー部分を荷台に取り替えて、雪山への配達に対応できるようにしました。青山さんは、「深雪や凍結した斜面にも強く、スキー場の来場者に生産者やお米のPRもできる。1人でも多くの人に、地産地消や安全・安心といった食と農業について知ってほしい」と話していました。

 

 配達先のロッジ「奥神鍋ヒュッテ」を訪れたスキーヤーは、「ゲレンデに農機があるのは妙な光景で驚いたが、とても興味をひかれた。地元産のお米を使っていることを知り、安心感がわいた」と話していました。

 

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