たじまで農業

活動レポート

こうのとりカントリーエレベーター完成

2015.07.28

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150727CE2.jpg JAたじまは7月27日、豊岡市清冷寺に建設を進めていた穀類共同乾燥調製貯蔵施設「こうのとりカントリーエレベーター」(CE)が完成し、現地で竣工式を開きました。大、小の貯蔵タンクを併設し、米を区分して処理できる施設としては日本初で、4,350tという貯蔵能力は西日本最大級。神事で稼働の安全を祈り、テープカットして完成を祝いました。

 

 同JAでは、主な作付け品種「コシヒカリ」を有利に販売しようと、地域性や栽培方法などをいかして、19の商品に分けています。「コウノトリ育むお米」などブランド米は、減農薬、無農薬を分けて処理する必要がありますが、旧施設では貯蔵庫の容量が大きかったため受け入れが難しく、農家が生産に踏み切れないという課題がありました。豊岡市内に3カ所あったCEの老朽化による施設の集約と、多種多様な米に対応するため、昨年8月に着工しました。

 新CEは、容量50tの貯蔵乾燥機を88基、容量1tの同機を120基整備し、区分ごとに分けて、少量でも乾燥、貯蔵が同時にできます。また、火力を使用せず、水分を取り除いた空気を送り、籾を乾燥させる常温除湿乾燥方式の採用で、二酸化炭素を削減し、環境にも配慮しました。荷受では穀物をトラックに積んだまま計量できるトラックスケールや、不良米や不純物を自動で選別する色彩選別機などの設備も取り入れ、米の均質化、高品質化を図ります。集荷地域は、豊岡市内と香美町香住区で14区分の米に対応。8月下旬から稼働し、年間で生籾4,350tの受け入れを目指します。

 

 式には、JA役職員のほか、行政、組合員、工事関係者ら約70人が出席。尾﨑市朗組合長は、「生産者の出荷にかかる時間短縮や労力の軽減を図り、組合員の所得向上につなげたい」と話しました。農協委員の代表、藤原誠さんは、「時期や量に関わらず、対応してもらえるので、安心して作業ができる」と話していました。