たじまで農業

活動レポート

組織化で地域の農業守る 清冷寺営農組合発足

2016.02.03

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 豊岡市清冷寺地区の農家41戸が1月30日、「清冷寺営農組合」を立ち上げました。将来にわたって農業経営が成り立つよう、同地区の農地を集積、活用し、集落の多様な人材と財産を生かす農業を実現することが目的です。組合長には、門間広海さんが就き、地域農業の発展へ決意を表しました。清冷寺会館で開いた設立総会には、地元農家、行政やJAたじま職員ら22人が出席。新たな集落営農組織の発足を祝いました。

 同地区では平成25年から、担い手の減少や就農人口の高齢化の中で、地域の農地をどう守るかを協議してきました。自分たちの土地を次世代に引き継ぐため、安心して農地を託せる組織を求める意見があったため、集落営農組織設立の検討を始めました。JAや行政などと協力し、組織化に向けて研修会への参加や先進地の営農組合の視察などを重ねてきました。

 今回新たに立ち上げた営農組合は、農地を集約して農作業を効率化し、「コウノトリ育むお米」などの水稲を中心に、農産物の生産、販売や農作業の受託などを行い、永続的に経営できる組織を目指します。発足時13haの農地を、平成28年度には20ha、将来的には50haまでの拡大を見込んでいます。農産物の有機栽培や、花き、加工品の開発も検討しています。また、地域での祭りなどを通じて、営農組合を軸とした地域住民の交流と地域の活性化につなげます。

 豊岡営農生活センターの中嶋吉宏センター長は、「但馬の集落営農組織の模範となるよう、消費者の求める農産物といった食の提案などを通じて支援していく」と話していました。

 門間組合長は、「農業を取り巻く環境が大きく変わり、それぞれが新たな農業の在り方を見つけなければならない。ほかの組織などから多くの意見を聞き、必要なものは取り入れながら、生きがいを感じられる組織、地域にしていきたい」と意気込んでいました。