おばあちゃんから孫へと受け継がれてきたお手玉は、日本の伝統遊びとして知られています。その歴史は古く、約3前年前に黒海周辺から始まり、日本には奈良時代に伝わったといわれています。そんな昔からあるお手玉遊びは健康にとてもよい効果があることがわかってきました。それと年代を超えた交流ができることや、競技として楽しめるなど、知れば知るほどすごいパワーがあります。今回の特集では、お手玉の魅力や作り方、グループの活動を紹介し、多くの方に親しんでいただきたいと思います。

糸原お手玉遊びの会
水田美和子さん

平成16年度女性会総会で、日本お手玉の会顧問の中原和彦医学博士は、「お手玉が癒す心とからだ」と題して次のように話されました。「お手玉をすると、まず、脳の活性化、集中力、瞬発力、姿勢もよくなり、何よりも笑顔が出ます。笑いの中枢は右脳にあり、医学的には、鎮痛効果と免疫力を高めることがわかっています。また、適度な運動で体を温めることが、疲労を解消し、脳の血流を増します。お手玉のリズム感は、脳内のセロトニンを上昇させ、心を安定させることができ、前頭葉の訓練になる演舞などは、痴呆・老化防止、機能回復、ストレス解消等に効果があります」と。中原医学博士は、多くの現代病に苦しむ人たちに「お手玉療法」を取り入れ、心の救済や健康増進に役立てています。

「但馬の人は働くばっかりで、笑わない人が多いと思っていました。みんなで笑って楽しめるものをと探していたところ、お手玉遊びのことが雑誌にのっていまして…」普及センターに勤務している頃からこんな思いを抱いていた中嶋則子さんは、神戸お手玉遊びの会の活動を知り、「お手玉は、いつでもどこでもだれとでも楽しめ、高齢者と子どもとの交流や技の伝承、健康・生きがいづくり、競技として全国大会などの試合もあります。勝っても負けても笑えるほっとなムードに、これだと思いました」。以来、地域の活性化をお手玉から発信しようと、平成13年4月に「豊
「豊岡市みなとお手玉の会」の中嶋さん(左)と中村千代さん(右)・「お手玉は気分のリフレッシュにもなります」と
岡市みなとお手玉の会」を発足させ毎月活動をしています。当初42人の会員が、今では但馬各地にグループができ、多くの人がお手玉にふれています。さらに、お手玉遊び全国大会に出場したり、但馬大会を開催するなど競技としての気運も高まってきています。「昨年の水害の時、全国から励ましの手紙とお手玉が贈られてきました。落ち込んでいる時こそ、お手玉が心を癒してくれました」全国のお手玉愛好者の方々と心がつながっています。「但馬中にお手玉の輪を広げていきたいので、各地に出向いています」と、バイタリティーあふれる行動を続けている中嶋則子さんです。
日本のお手玉発祥の地とも言われる大屋町。昨年開催された女性会主催のお手玉遊び但馬大会を機に、子どもたちにお手玉を継承していきたいと、女性会員が主体になって「糸原お手玉遊びの会」を発足させました。会員の荒田志げ子さんは、「月に1回の練習では、子どもさんからパワーをもらっています。おばあちゃんが出番のお手玉は、世代をこえて交流ができる最高の遊びですね」。夏休みの自由研究でお手玉遊びを取り上げた水田菜美さん(小5)は、「調べたことを日本お手玉の会の会長さんに送った
「おおさあら」のわらべ唄に合わせて遊ぶ
会員のみなさん
ら、感動的な返事をいただき嬉しかったです」。全国大会には会員の中から3人が出場。正垣登代子さんは、「子どもたちとふれあえたり、沖縄の人とも友だちになれたり、お手玉はすごいなと思います」。12月最後の集いには、ふだんの感謝を込めて、子どもたちへごちそうがふるまわれました。
お手玉との出会いから日も浅い「朝来グループ」では、会員全員が全国大会に出場したいとの熱い思いを、とうとう昨年9月に実現させました。Aグループは約100チームある中のベスト8に、Bグループも優勝チームと対戦して1勝するなど大活躍しました。グループの指導にあたっている中島松枝さんは、「お手玉を私たちだけの楽しみにしないで、地域のお年寄りや子どもたち、若者にもどんどん広めていって、朝来の町じゅうをお手玉でつなぎたい」と意気揚々。代表者の藤原松野さんは、「お手玉は、いつでもどこでも、ひとり
住みよい地域づくりをめざすグループのみなさん
でも何人いてもできるし、ずっと続けられるのがいいですね」。澤田むつ子さんは、「お手玉遊びは、老化を防止するために役立つと思うと身が入りますよ」と顔をほころばせていました。みなさん、出かける時はいつも持ち歩いているそうです。
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