但馬牛は長年に渡って牛としての優れた資質を伝え、強い遺伝力によってその血統を守ってきた品種です。他の地方の牛との交配を避けながら純粋な血統を守るとともに、さまざまな飼育方法を開発し改良を重ねてきました。その強い意志とこだわりが、和牛の代表格と言われる但馬牛を育ててきたのです。
昔から家族同様に育てられた但馬牛
日本人が牛肉を食べるようになったのは、わずか百年ほど前のこと。それまで但馬牛は、他の牛馬と同様に水田耕作や輸送に利用されていました。小型で丈夫そして多産な但馬牛は、棚田など小面積の水田が多い但馬地方で重宝され、家族同様大切に育てられてきたようです。
但馬牛の特長
但馬牛が知られるようになった平安時代から、極上肉牛のルーツとなっている現在の但馬牛まで、優れた肉質と良い資質を受け継いでいく強力な遺伝力は変わることなく、さらに改良を進めて肉質の向上や血統の確立に取り組んでいます。
但馬牛は、肉質や肉色の良さは言うまでもなく、サシがきめ細かく入り、皮下脂肪が少なく肉の歩留まりも良いなど、肉牛として高い水準を維持しているのはもちろん、その力強い遺伝力によって国内の肉用牛を改良するためにも使われています。また、高級牛肉のブランド化や素牛として大きな貢献を果たし、揺るぎない地位を築いています。
- 資質が抜群によいこと。
- 毛はやわらかく密生し、骨細で、皮は薄く、弾力とゆとりがあって、品位に富み、体のしまりがよいのです。
- 長命連産で飼料の利用性がよいこと。
- 山野草を好み、古来から「但馬牛は山で育て、草で飼う」といわれています。?
- 肉質、肉の歩留まりがよいこと。
- 肉の味が良く、骨が細く、皮下脂肪が少ないのです。
- 遺伝力が非常に強いこと。
- このため「但馬牛」は全国の和牛改良に広く活用されています。
但馬牛の歴史
蔓(つる)とは、優れた特性がよく固定化されており、系統として斉一性が高くて、良い特質が血統的に伝えられている状態を言います。この系統を“蔓”といい、その系統牛を蔓牛と呼んでいます。
但馬牛には「あつた蔓」「ふき蔓」「よし蔓」という3つの代表的な蔓牛があり、それぞれ優れた資質が固定化され、次の代へと受け継がれています。
- あつた蔓、ふき蔓の特長
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1.小型にして体の緊り良く、品位に富むこと
2.骨細く、骨味良好なること
3.皮膚、被毛柔軟なること
4.角質、蹄形質のよいこと
5.毛色良く、毛質繊細なること
6.耳じまり、尾じまりの良いこと
- ふき蔓の特長
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1.体、均称よく、体積に富むこと
2.毛色、毛質、皮膚の良いこと
3.骨味の良いこと
- よし蔓の特長
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1.飼料の利用性に富むこと
2.肋張り良く体積に富み、背腰平直なること
3.泌乳器の良いこと
4.角色、毛質、骨味、飛節の良いこと
粗飼料多給型子牛「すくすく草育ち」で健康で丈夫な体づくり
肥満を防ぎ、胃が丈夫で体の健康な子牛を生産するために、牧草などの繊維が多く含まれる「粗飼料」を多く与える取り組みを始めました。この取り組みをマニュアル化し、このマニュアルに沿って飼育された子牛に、「すくすく草育ち」と命名して出荷しています。丈夫であることはもちろん、重量や肉質の面でも優れた点が認められており、取り組みが広がっています。

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<JAたじま 畜産課>
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