春の味覚「山うど」 豊岡市但東町で出荷始まる

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 豊岡市但東町で、特産の緑化ウド「山うど」が収穫期を迎えました。但東営農生活センターに生産農家が持ち込んだウドは、豊岡や京阪神地域へ発送します。3月下旬に最盛期を迎え、4月上旬までに例年並みの8tの出荷を見込んでいます。

 但東町野菜生産組合山うど部会には、8戸の農家が所属。約3.5haで、ビニールハウスなどを利用した促成栽培に取り組んでいます。部会員が生産するウドは、山野に自生するウドに比べ、アクが少なく、やわらかで茎、皮、葉の全てが食べられるのが特徴です。

 春から秋に水田で育てた根株を掘り起し、根元から切り落とした株の状態で、一か月半ほど寒さにさらして一時的に成長を止めます。その後、ハウスに伏せ込み、電熱線で加温したり籾殻をかぶせたりして芽を出させ、収穫まで温度を管理します。

 他の農家に先駆けて出荷を始めた井上吉信さんは、栽培歴約8年。今季は、根株の病害などで不作だった昨年の約2倍の1,100株を伏せ込みました。昨年の11~12月、例年より暖かかった影響などで生育がやや遅れていますが、病害がなく芽も太く育ち品質は上々だそうです。厚さ40cmほど敷き詰めた籾殻から緑色の葉を出したウドを株元から一本ずつ丁寧に切り取りました。井上さんは、「酢の物やきんぴら、天ぷらなどいろんな調理方法で味わって。香りとシャキシャキとした食感も楽しんでほしい」と話します。

 同部会では、贈答用など全国発送も取り扱っています。問い合わせは同センター(TEL)0796-54-1080まで。