活力ある地域づくりへ農事組合法人戸田営農組合を設立

 美方郡新温泉町戸田地区の農家25戸は4月9日、協力して農業生産を行うことで、生産性を高めて共同の利益を増進することを目的に、「農事組合法人戸田営農組合」を立ち上げました。組合員が助け合いながら、農地保全、農業用機械などの効率的活用と経営の安定に努め、相互の交流を深めて活力ある地域作りを目指します。組合長には島田武夫さんが就き、地域農業の発展へ決意を示しました。同地区公民館で開いた設立総会には、組合員20人、行政関係者やJA職員らが出席し、新たな農事組合法人の設立を祝いました。

170409heda.jpg 同地区では平成25年、地域の土地や農業を守るため、有志が集い農業用機械、施設の共同利用や農作業の共同化を開始。27年には集落営農組織「戸田営農組合」を設立しました。今回、地域農業の発展に加え、雇用の創出や組織力の強化を目指して同組合を法人化。29年は、地区内全15haのうち、13.3haで「兵庫北錦」「どんとこい」「コシヒカリ」などの水稲を生産します。今後は、農作業受託や水稲栽培のほか、転作作物の栽培や農畜産物の製造・加工を行う方針です。

 同地区を管轄するJAたじま浜坂営農生活センターの福井徹センター長は設立総会で、「JAたじまでは2020年を目標年次に定めた新たな経営計画を策定し、担い手、農業後継者の育成や地域農業の継続に向けた支援など農業を取り巻く課題の解決へ向かっている。JAの使命である農業者の所得増大に向けて尽力していく」とあいさつ。行政機関と連携して、同組合を支えていく考えを示しました。

 島田組合長は、「組織体制や設備など、安心して農業できる環境を整備し、効率化することで、若い人が参加しやすい組織を作り、地域の農業とともに次世代へつないでいきたい」と意気込みを語っていました。