教諭ら学校教育に生かせる農業を学ぶ

 兵庫県但馬県民局、養父市、朝来市とJAたじまで組織する南但地域農業後継者育成対策協議会は8月2日、養父市と朝来市の小・中・高等学校教諭を対象に、南但馬地域の農業を学ぶ現地研修会を開きました。教諭ら学校関係者、行政や同JA職員ら25人が参加し、朝来市で栽培される農産物の収穫などを体験しました。

 研修会は、教諭が地元の農業を座学や実習で体験して理解を深め、学校教育に生かすことが目的。同地域の自然環境や地域振興と農業のつながりを教諭自ら学び、学校教育への導入を促して、農業後継者や就農者の育成、確保と、新規就農の促進を目指します。

170802teachers.jpg 実習は、JAたじま朝来ピーマン部会の岩村寛さんのほ場で実施。教諭らは、岩村さんとJA職員から、たじまピーマンの出荷規格や収穫時の注意点などを教わりながら、緑色が濃く肉厚に実ったたじまピーマンを収穫し、出荷規格に沿って丁寧に選別しました。

 座学では、朝来農業改良普及センターとJA職員から、朝来市の農業の概要、たじまピーマンの栽培の魅力やJAたじまピーマン協議会などについて学習。

 また、同市和田山町久田和で水稲や黒大豆を生産する農事組合法人ファームくだわを訪問。同組合の活動や担い手育成の考え方を学び、組合の農業施設を見学したり、組合役員と意見を交わしたりしていました。

 研修に参加した、養父市立伊佐小学校の中尾典子さんは、「実際に農業を体験し生産者と意見を交わして、農業をより身近に感じた。生産者の喜びや苦労などを子どもたちに伝え、少しでも地域農業に興味を持ってほしい」と話していました。