鳥獣対策 研修会で学ぶ

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 但馬広域営農団地運営協議会は1021日、豊岡市立日高文化体育館(豊岡市日高町祢布)で研修会を開きました。鳥獣による被害は農作物ばかりでなく地域の荒廃に及ぶことから、JAたじまと行政などでつくる同協議会は2009年度から毎年、鳥獣対策の研修会を開いています。但馬全域から集落の農会長ら約130人が参加し、鳥獣害の現状や防止策などについて考えました。

 兵庫県森林動物研究センター主任研究員・兵庫県立大学教授の山端直人さんが「集落ぐるみで獣害に強いムラをつくる」をテーマに講演しました。地域の努力や一定の成果を挙げている事例を紹介し、鳥獣害から地域を守るためには、地域ぐるみで行うことを伝えました。

 総合的な対策として、正しい防護柵の設置と管理、加害個体の捕獲対策などを集落全体で取り組む必要性を挙げました。実際にJAたじま管内の美方郡香美町小代区で考案されたサルにも効果のある通電式支柱「おじろ用心棒」を紹介しました。サル以外にイノシシやシカにも効果があることを伝えました。山端さんは「集落内をこまめに点検し、問題点や解決策などを共有して、集落ぐるみで獣害に強い村を作ってほしい」と呼び掛けました。

 会場内外には、野生動物の生態や分布などが書かれた資料、イノシシやシカなどの剥製、獣害フェンスなど獣害対策用資材を展示。研修会の参加者はメーカー担当者の説明を熱心に聞いていました。