安全安心な農作物作り、会社員時代の思いつなぐ 豊嶋良和さん おおや高原有機野菜部会出荷開始

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 JAたじまのおおや高原有機野菜部会はホウレンソウなどの出荷を5月9日から始めました。同部会は標高500700メートルに位置するおおや高原(養父市大屋町)で、ホウレンソウなどを冷涼な気候を生かして栽培しています。部会員の豊嶋良和さん(45)が代表を務める豊嶋農場では、ホウレンソウの収穫や調製、包装作業に大忙しです。

 豊嶋さんが就農したのは5年前。就農前はガス屋など様々な業種を経験し、前職は岡山県にある医薬品の卸売業に携わっていました。そこで、医療従事者の健康を願う人のために一生懸命仕事をしている姿に感銘を受けたそうです。その当時の経験が安全安心な農作物作りにつながっています。同部会は無農薬栽培で、有機JAS認証を受けていて、豊嶋さんは「多くの人の健康に役立つことが、農業を通じて実現できてうれしい」と語りました。

 神戸市で行われていた就農フェアで同部会の金谷智之部会長に出会い、就農を決意しました。その後、金谷部会長の下で1年間、部会員の大城戸哲也さんの下で2年間、農業のイロハを学びました。草刈りすらしたことのない豊嶋さんでしたが、おおや高原の自然に囲まれた環境で、ストレスを感じること無く仕事に励めたそうです。野菜が日に日に生長する姿を見て、農産物を生み出す楽しさや、近所の人や消費者に喜んでもらえるのが実感でき、すぐに農業の魅力に引かれていきました。1年前に大城戸さんの農地を引き受け、農業の園芸部門で兵庫県内初の第三者継承となりました。

 現在、従業員を合わせた6人がハウス26棟でホウレンソウを主要品目に、ミニトマトやコマツナなど全6品目を栽培しています。今年で、出荷し始めて2シーズン目を迎えました。豊嶋さんは「やっとスタートラインに立てた。これからも安全安心でおいしい農作物が作れるようにみんなで頑張りたい」と抱負を話しました。

 今後は、水洗トイレを設置し、従業員が働きやすい環境を整えます。そのほか、生産規模拡大と合わせて、収穫体験などの食農教育を通じた地域貢献や、同部会の目指している次世代の担い手にバトンタッチする「駅伝の農業」で後継者育成する体制づくりを行います。