地元小学生が新品種「なしおとめ」新植体験 香住果樹園芸組合の若手グループ「香住まったナシ」の平場モデル園

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 JAたじまの香住果樹園芸組合の若手梨生産者8人でつくるグループ「香住まったナシ」は1126日、JAや行政などと協力して、香美町立奧佐津小学校3~6年生14人に、2018年度から本格的に栽培を始めた新品種「なしおとめ」の苗木植え体験を行いました。この日植えた苗木は、5年後の夏に本格的に出荷できる「なしおとめ」がなります。

 県内最大の梨「二十世紀」産地である香美町香住区では、高齢化などによる人手不足が問題視されていました。1970年は280戸で約120ha栽培していましたが、現在は42戸で約14haまで減少。そういった現状に"待った"をかけるため、2011年に「香住まったナシ」は結成されました。新規栽培者の仲間づくりや技術研さんのほか、香住梨のPRなどを行います。

 植えた場所は、同区間室にある平場のモデル園。廃園したブドウ園を整備して再利用しています。同組合が生産している香住梨の8割以上は、山などの斜面で栽培しているため、どの農作業も重労働になってしまうことが課題でした。梨園が平地になることで労力が減り、作業効率が良くなることが期待できます。将来的には、新規就農者に対して、平地での栽培を勧める予定です。

 今後はモデル園として、栽培講習会や、今回のような食農体験の場で活用されます。「香住まったナシ」の田門健太代表は「地元の若い世代に農業に触れる機会を増やしたい。香住の梨を、香美町を代表する但馬牛や香住ガニに並ぶ特産にしたい」と意気込みました。