「コウノトリ育む農法」で農林水産大臣賞を受賞

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 JAたじまが農林水産省主催の「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」の有機農業・環境保全型農業部門で最上位の農林水産大臣賞を受賞しました。コウノトリの野生復帰を目指して生産者、行政、JAが三位一体となった環境保全型農業に取り組む体制を構築したことが評価されました。授賞式が3月11日、同JA本店で開かれ、同JAの太田垣哲男組合長が近畿農政局の大坪正人局長から表彰状を受け取りました。

 環境に配慮した「コウノトリ育む農法」を活用した「コウノトリ育むお米」の栽培は、2003年に生産者5人、0.7haで始まりました。2020年時点で294人が、470haで同農法を実施しています。2005年に初放鳥されたコウノトリは、現在野外で暮らす数が200羽を超えています。18年には同JAが事務局となり、GLOBAL G.A.Pと有機JASの団体認証を取得しました。海外への販路拡大にも注力し、シンガポールやUAEなど7カ国に輸出しています。この他、豊岡市内の学校給食に継続的に同米を提供したり、販売収益の一部をコウノトリの野生復帰の取り組みのために寄付をしています。

 太田垣組合長は「生産者の皆さんの力があってこその受賞。JAとして、ますます販売力を身に付けて、広く国内外に展開できるように頑張りたい」と話しました。

 コウノトリ育むお米生産部会の村田憲夫部会長は「受賞できたことが本当にうれしい。これからも『コウノトリ育むお米』をたくさんの人に食べてもらいたい」と意気込みを語りました。

 同日「コウノトリ育むお米」は、ヨーロッパで初めてスイスに輸出されました。今後は、フランスにも輸出を予定しています。