ドローン湛水直播で農業の省力化を 朝来農業改良普及センターら
兵庫県朝来市や養父市、朝来農業改良普及センター、JAたじまは5月20日、令和7年度水稲ドローン湛水直播実演会を朝来市和田山町の圃場(ほじょう)で開きました。農業用ドローンを活用した直播栽培の有用性について確認したほか、実演による播種時間の省力化を視察しました。
実演会には、朝来市と養父市の農業者や集落営農組織、普及センター職員、JAたじま職員ら約30名が参加しました。
ドローン湛水直播は、代かきした水田にドローンを使って種子を直接撒く技術。育苗管理の費用や、乗用の播種専用機と比べた作業時間を減らすことができます。実演では、ドローンが自動操縦で種子を撒く様子を視察し、参加者は労力と作業時間の削減を実感しました。
朝来農業改良普及センターの浅妻祐一郎副主任は「作業時間や費用を減らせる効果がある一方、播種ムラや雑草害の影響で収量が減る課題もある。生産者と情報を共有し、収量の向上と普及をすすめていく」と話しました。実演を行った吉田農場合同会社の吉田晃喜さんは「年々、耕作放棄地や1人当たりの農地面積が増えている。担い手に集約された農地は、ドローン湛水直播を活用することで省力化し、農業で地域に貢献したい」と話しました。