相場落ち着き子牛一頭94万円 今年初の但馬牛せり

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 神戸ビーフや特産松阪牛などのブランド牛肉の素牛となる「但馬牛」を取り扱うJAたじまは1月9日、但馬家畜市場で今年初の子牛せり市を開きました。雌牛と去勢牛を合せたせり全体の子牛一頭当たりの平均価格は、前月市より12万9,265円安い94万2,287円となりました。前年7月市から平均価格100万円超が続いていましたが、枝肉需要や農家の購買意欲が最も高まる11月12月が過ぎたこともあり、相場はやや落ち着きを見せています。しかし、前年同月と比べると1万6,400円高で、依然として高騰傾向です。


 せり市では、尾﨑市朗組合長が、「昨年11月市には平均価格116万円を超え、全国一の子牛相場を記録するなど、これまでにないほど但馬牛の価格が上がっている。今年も生産者とともに但馬牛の増産に努め、一層の振興に尽力する」とあいさつ。全国各地から集まった購買者らと甘酒(アルコール0%)で乾杯し、今年初のせり市開催を祝いました。


 この日のせりには、兵庫県内の繁殖農家が生後7~10カ月の雌牛132頭、去勢牛192頭の計324頭を上場し、総販売高は3億530万880円でした。この日は、香美町の長瀬五一さんが出品した父牛に「芳山土井」、母の父牛に「照一土井」の血統を持つ雌牛がこの日の最高価格、174万9,600円で取引されました。


 畜産課の村尾忠司課長は、「例年この時期の子牛価格は落ち着いてくる。年初の神戸ビーフの充足感や、上場された子牛のバラツキが子牛価格をやや下げた要因と思うが、雌子牛の価格は依然高値で取引されている」と話していました。