世界農業遺産認定の但馬牛システム イタリア・ローマで認定証授与

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 JAたじまや美方郡香美町・新温泉町などで構成する「美方郡産但馬牛」世界・日本農業遺産推進協議会の関係者らは1031日、国際食糧農業機関(FAO)がイタリアのローマで開いた世界農業遺産認定証授与式典に出席し、20237月に世界農業遺産に認定された兵庫美方地域「人と牛が共生する美方地域の伝統的但馬牛飼育システム」の認定証を受け取りました。

 但馬牛飼育システムは、独自の遺伝資源を受け継ぐ県産和牛「但馬牛」の放牧などによる農村環境の保全や、牛ふん堆肥を田畑に還元することで、地域資源の循環利用する持続可能な仕組みとなっています。認定では、日本初の牛の血統登録「牛籍簿」を整備し、和牛改良の先駆けとなったことなども高く評価されました。

 式典のサイドイベントとして、美方郡内で生産されたJA特産の酒造好適米「兵庫北錦」や美方大納言小豆を使った加工品を振る舞いました。翌日にはローマ市内にある神戸ビーフを提供しているステーキレストランを訪れ、神戸ビーフとその素牛である但馬牛などをPRするため、来店客にスピーチしたほか、メッセージカード配りやパネル展示も行いました。

 同協議会の副会長を務め、同式典に参加したJAの太田垣哲男組合長は「世界農業遺産が持続的な生きた遺産であることを改めて実感し、身が引き締まる思いだ。伝統ある但馬牛と美方地域の物語を広く発信していきたい」と話しました。

 同協議会では今後、同システムを紹介するホームページや交流サイト(SNS)を開設し、発信力強化に努める予定です。