コウノトリ育むお米

活動レポート

生き物調査で田んぼの豊かさを実感

2013.07.10

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 コウノトリ育むお米生産部会とJAたじま、豊岡市は7月7日、豊岡市祥雲寺の同米の水田で、生活協同組合コープ自然派兵庫の組合員と生き物調査をしました。水田やあぜなどに生息する生き物を採取し、農業と生き物とのつながりを実感しました。

 

 同部会では、コウノトリとその餌となる生き物が棲める環境作りを目指した米の栽培に取り組んでいます。栽培は、農薬の使用を抑えるだけでなく、中干し時期の延期や深水管理など普通の水田と違った農作業体系が特徴。今年、米粉用品種「こなだもん」(90a)の栽培も始めました。

 

 自然と共存する暮らしの実現を目指す同生協は、同米を使った加工品「発芽玄米」「お米めん」も取り扱っています。来年度には、新たに米粉パンの製造供給も始めます。

 

 調査は、組合員に田んぼの生き物の大切さを知ってもらおうと2006年から毎年行っています。この日、神戸市や西宮市などから過去最高の約100人の組合員家族が参加。参加者は部会員らと、普段食べているコシヒカリと米粉パンの原料となる「こなだもん」の2つの水田で調査しました。トンボやオタマジャクシなど様々な種類の生き物の生息を確認し、双方の田んぼの豊かさを実感しました。

 

 神戸市から参加した家族は、「生き物調査は初めて。田んぼにこんなにたくさんの生き物がいるとは思わなかった。初めて見る生き物もたくさんいて楽しかった」と話していました。

 全国で生き物調査を指導しているJA全農の山﨑敏彦審査役は、「他の地域ではあまり見かけないタイコウチなど50種類以上の非常に多くの生き物を確認することができた。皆さんがお米を食べることでたくさんの生き物が生きていける」と参加者に話しかけていました。