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朝市・直売所

活動レポート

野菜だけじゃない 小菊にもかん水装置導入

2014.07.23

 ファーマーズマーケット「たじまんま」の出荷者・豊岡市出石町の徳網進さんは、年間6万本の小菊を生産しています。品質の向上と省力化を狙って、今季から自動かん水装置を導入しました。

 

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 このかん水装置は、農研機構・近畿中国四国農業研究センターで開発された「日射制御型拍動自動かん水装置」を水中ポンプメーカーの有限会社プティオ(愛知県)が商品化したもの。ソーラーパネルで発電した電力でポンプを動かし、高所に設置したタンクへ水を溜めます。一定の水位になると弁が開き、点滴チューブに水が流れ込む仕組みで、日射量に応じたかん水が自動でできます。また、タンク内に肥料を入れることで、肥料の散布もできるため、省力化が図れます。

 

 夏秋ピーマンの産地・但馬地域では、2006年ごろからピーマンでの導入が始まりました。収量の増加や夏期の障害果の発生が軽減され品質も向上、また施肥量を約3割削減できるなどの効果が確認されています。これまで県やJAが講習会を開くなどして普及をすすめ、現在はピーマン生産者175人のうち約40戸がかん水装置を活用しています。豊岡農業改良普及センターの普及員によると、他県では菊での栽培にかん水装置の活用例はあるものの、兵庫県内で菊の露地栽培での導入は初めてだそうです。

 

 徳網さんは、建設業・株式会社徳網建設の会長を務めています。これまでは趣味で菊を作っていましたが、2011年のたじまんまのオープンにあわせて、出荷を目的に1年前から500本の生産を始めました。2011年には農業担当部門としてアグリ事業部を開設し、4人で小菊などの生産に取り組んでいます。現在では小菊のほか、シンテッポウユリ8千本、アスター4千本、ストック6千本を栽培。かん水装置は、ほ場から約5mの高さに設置し、小菊6万本のうち1万本で試験的に使用しています。

 

 手でかん水するにはマルチに大きめの穴を開ける必要があり、そこの草取りも重労働。この装置を導入することでかん水だけでなく草取りの手間も省けるうえに、肥料などのコストも削減できているそうです。徳網さんは、「かん水装置の近くと離れたところとで、葉の色や背丈など生育に差が出ている。定期的に背丈や花芽の数を調べるなど数値をとり、原因を調べて、来年はかん水装置で栽培する面積を増やしたい」と話しています。