セリ市

活動レポート

今年最後の子牛市 最高値191万円で取引

2015.12.11


151211kousiiti2.jpg 高齢化による繁殖農家の減少などで和子牛が不足し、全国の家畜市場で取引価格が高騰しています。「神戸ビーフ」などの高級牛肉のもとになる但馬牛の子牛を競る但馬家畜市場では、雌と去勢雄をあわせた全体の平均価格(税込)が1月市から上昇し続け、5月から同市場の平均価格の更新が続いています。12月9日の今年最後の子牛市では、平均価格が前月より下がったものの、雌1頭が今年の最高値1,911,600円(税込)で競り落とされました。

 同市場では年に10回ほど子牛市を開いています。1年で最も頭数が多い12月市には、県内の繁殖農家約180戸が生後7~9ヶ月の子牛391頭(雌187頭、去勢雄204頭)を出品。県内をはじめ、三重や山形、岩手、宮崎などから約100人の購買者が集まり、場内は活気にあふれました。

 12月市全体の平均価格は870,149円で前月の951,490円より81,341円下がりましたが、前年同期と比べると112,618円高。部門別では雌牛が833,956円(昨年より124,686円高)、去勢雄が903,325円(昨年より102,680円高)でした。年間平均価格は、今年が799,963円で前年を171,381円上回る結果となりました。

 最高価格は、香美町小代区の朝倉久子さんが出品した父に芳山土井、母の父に福芳土井の血統を持つ雌牛。朝倉さんは、「8年前の鳥取の全共に出場した牛の子。元気で手もかからず、すくすくと順調に育った。競る前から多くの購買者が下見にきていた」と嬉しそうに話していました。JA畜産課の村尾忠司課長は、「枝肉価格が少し下がった影響もあるのか、平均価格の更新は止まったが、前年に比べても高値には違いない。子牛不足が解消されない中、この状態はしばらく続くだろう」と話しました。

 来年の初競りは1月13日で350頭を出品する予定です。