コウノトリ育むお米

活動レポート

食味向上へ研究成果を報告

2016.03.25

 コウノトリ育むお米生産部会は平成28年産米から、更なる食味の向上に向けた取り組みを行います。農薬や化学肥料に頼らない安全で安心な栽培方法で、コウノトリをはじめ多くの生き物を育み生物の多様性や環境に配慮した特別栽培米コシヒカリ「コウノトリ育むお米」の理念に加え、食味を高めることで「おいしいお米」としての認知度を高め、更なるブランド力の向上をねらいます。

 同部会では27年度、但馬地域全域で生産者318人が約1,284tを出荷。栽培する地域の広域性や多様性から、栽培した地域によってタンパクやアミロースなど食味値に差が出ることが課題でした。農業を取り巻く環境が変わり販売競争が激化する中で、同部会では、理念だけでなく食味でも消費者に選ばれるお米作りを目指して、施肥体系の改善や水管理など栽培暦の見直しに着手。28年産米の栽培から実施します。

160318kounotori.jpg 食味向上に向けた取り組みの一つとして、同部会の生産者で構成するコウノトリ育む農法アドバイザー研究会と、豊岡農業改良普及センターは3月18日、県立農林水産技術総合センターが取り組む良食味への研究成果の報告会を日高営農生活センターで開きました。部会員、行政関係者やJA職員ら約40人が出席。兵庫県立農林水産技術総合センターの研究員らが、葉身や土壌の窒素含有率と食味の関係性などについて説明しました。参加者らは熱心に話しを聞き、研究員らに質問したり意見を交わしたりしていました。

 同研究会代表の畷悦喜さんは、「生産者の技術の安定、向上が、農法の普及につながる。今日学んだことを自身の栽培に生かし、食味の向上と収量増を目指したい」と話していました。