コウノトリ育むお米

活動レポート

「コウノトリ育むお米」海外へ 輸出本格化

2016.05.09

160509kounotori1.jpg

 JAたじまは昨年度、環境に配慮して栽培した「コウノトリ育むお米」(コシヒカリ)の海外での販路開拓に乗り出しました。今年の3月には、全国農業協同組合連合会(JA全農)を通じて、シンガポールに300kgを輸出しました。

 これまで、ミラノ国際博覧会(ミラノ万博)が開かれたイタリアや日本貿易機構(ジェトロ)の事業を活用してシンガポールで試験販売を行い販売実績をあげてきました。この度はJA全農と共同した取り組みで、日本食品等を扱うシンガポール明治屋での販売が決まり、シンガポールへの本格的な輸出となりました。

 輸出した米は、無農薬米2kg入150袋。同店では、日本の旬の農産物を販売する「JA全農フェア」を毎月1回開いています。同フェアでの同米の取り扱いは初めてです。低価格の輸出用米への需要が増える中、無農薬栽培の高価な米が海外の消費者にどれだけ受け入れられるかを販売を通して検証し、今後の販売活動につなげていきたいと考えています。

 4月21日から5月2日の同店の感謝祭にあわせて同フェアが開かれ、23、24日の2日間にはJAたじま職員2人も現地に出向きました。職員らは店頭で日本のコウノトリを象徴とする環境保全への活動と同米の栽培への取り組みを説明しながら、試食販売を行いました。現地で販促活動を行った2日間で、輸出した無農薬米2kg入を100袋以上販売することができました。

 現地に出向いた米穀課の塩見真仁係長は、「現地の消費者においしいと好評だった。店内の米では最も高価だったが、取り組みへの理解を得られれば購入に結び付く。世界へ向けてこの取り組みのメッセージを発信しながら海外での販路拡大につなげたい」と話します。