たじまで農業

活動レポート

香住「二十世紀」梨 品質向上を目指す

2014.02.25

 香住果樹園芸組合は2月24日、香美町立国民宿舎ファミリーイン今子浦で第55回の通常総会を開きました。今季はあざ果が多く見られたため、組合では梨園の巡回や講習会を開いて、生産者の栽培技術の向上を目指します。

 

 香住区は、県内一の生産量を誇る「二十世紀」梨の産地。梨生産者でつくる同組合は、「二十世紀」を主力に60戸が約20haで栽培しています。平成25年度は、5月と8月前半の雨不足で果実の肥大の遅れを心配しましたが、その後の降雨で順調に生育し、大きさは平年並み、平均糖度は11.2度と高く、まずまずの出来でした。しかし、あざ果が多く見られ、秀品率は全体の42.5%と低く、品質面に課題が残りました。

 

  新温泉農業改良普及センターによるとあざ果の原因として、8月上中旬の干ばつのあと、降雨が続き、果実が急激に肥大したため、果皮に亀裂が入ったことなどが挙げられました。対策として、園内に水が溜まらないように溝を掘ったり、堆肥などを施用し土壌の排水性を改善するように説明がありました。組合では、各支部の代表者7人で構成する指導員が定期的な講習会の開催や園を巡回するなどして、生産者一人一人の栽培技術の向上を図ります。25年度の出荷量は平年対比107%の149tで、26年度は180tを目指します。

 

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最優秀賞に選ばれた福本浩三さん

 総会には、生産者のほか、JAや行政等の関係者ら約60人が出席。梨の出来栄えを競う第28回香住梨高品質コンクールの表彰があり、最優秀賞に高品質な梨を安定して生産したとして同区森の福本浩三さんを選びました。7回目の受賞となった栽培暦45年の福本さんは、「二十世紀は外観がきれいでないといけない。天候はどうすることもできないが、毎年勉強しながら栽培に取り組んでいる。これからもいいナシを作りたい」と話していました。