たじまで農業

活動レポート

春の訪れを告げる「木の芽」 出荷最盛期

2014.04.17

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 美方郡香美町香住区余部の御崎地区で、日本料理の「つまもの」などとして利用される木の芽の出荷が、最盛期を迎えています。京都を中心に関西の市場に出荷し、5月中旬までに昨年並みの約2.4tの出荷を見込んでいます。

 

 木の芽は、サンショウの若葉で、春を告げる食材として、懐石料理の彩りや吸い物の香り付け、和え物などに使われています。木の芽を出荷するのは、美方郡内の生産者40戸で構成するJAたじまの香住野菜生産組合山椒部会(門浦光吉部会長)。部会全体の出荷量の約7割を占める同地区では、日本海に面した山の斜面を利用して生産者15戸が、木の芽の栽培に取り組んでいます。最盛期には家族総出で、収穫や出荷作業を行います。

 

 同地区の役員を務める伊賀茂正さんは、栽培暦約30年。木の芽の収穫や選別は、すべて手作業です。妻の美恵さんと二人で山に登り、若葉を一つ一つ手で摘み取ります。摘み取った木の芽を自宅に持ち帰り、選別しながら木箱に丁寧に詰め込んでいきます。伊賀さんは、「ここの木の芽は香りが強く、濃い味が特長。手間をかけても、良い物を届けたい」と話していました。