たじまで農業

活動レポート

集落間で機械を共同利用 小豆生産拡大を目指す

2014.07.28

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 美方郡の特産「美方大納言小豆」のブランド化を進める美方大納言小豆ブランド推進協議会は、機械の共同利用の成果を実証するための実証ほ場を設置しました。7月20日から実証ほ場で機械での播種が始まりました。

 同小豆は、古くから美方郡内で栽培され、一般的な小豆に比べ、粒が大きく煮崩れしにくいのが特徴です。昨年度は、約19haで約17tを生産しました。

 生産者やJAたじま、行政などで組織する同協議会は、栽培の多くが手作業であることから、産地の拡大を目指して、2012年にモデル地区を設置し、機械化の導入を図ってきました。2020年には100haを目指します。

 初年度は山間部・新温泉町桐岡、2年目は平たん地・同町栃谷の田君地区で試験栽培しました。昨年度は、トラクターに取り付けた播種機や培土機などを活用した栽培で、10a当たり100kgの収穫がありました。複数の集落での機械の共同利用を計画していますが、機械の運搬や取り付けに費用と時間がかかるため、今年度は県やJAが助成し、運搬や取り付けに手間がかからない管理機を導入しました。同町の二尾山、桐岡、石橋、田君の4集落、作付面積225aで、1台の機械を共同で使って栽培に取り組み、10a当たり120kgの収穫を目指します。

 地元住民でつくる桐岡営農組合(長谷坂栄治組合長・33戸)は、委託を受けて水稲95a、小豆は昨年度より45a増の70aで作付けします。これまでの播種作業は全て手作業で、溝を掘り、種を播いたあと、鍬で土を被せていくというように時間と手間がかかっていました。機械だと、これらの作業が一度にできます。同営農組合の赤坂裕司副組合長さんは、「機械を導入することで省力化できるため、作付面積の拡大も可能だ。高齢化によって水稲生産者が減ってきているのが現状。転作により耕作放棄地を減らし、農地を守っていくこともできる」と話していました。

 今後は8月の土寄せ、9月の防除、11月の脱粒といった作業にも機械を活用します。