たじまで農業

活動レポート

キャベツ生産 機械での省力化を検討

2015.11.19

 初夏どりキャベツ「神鍋高原キャベツ」を生産する、JAたじまの神鍋高原園芸組合は11月12日、豊岡市日高町山宮のほ場で、キャベツ栽培の省力化を目指した機械の実演を行いました。豊岡農業改良普及センターが開いた実演会に、生産者や行政関係者、農機メーカーの社員ら約20人が参加。機械による栽培作業の省力化について検討しました。

 神鍋高原特有の火山灰土と腐葉土が混じり合った黒ボク土と、昼夜の気温差を生かして栽培された神鍋高原キャベツは、葉がギュッと締まり、シャキッとした歯応えとみずみずしい甘さが特長。同組合では今季、24人の生産者が約6.5haで栽培。6月上旬から7月下旬まで、阪神間や地元の市場へ約268tを出荷しました。

 神鍋高原キャベツは端境期の高品質なキャベツとして高い評価を得ていますが、重量野菜であるため、担い手の減少や生産者の高齢化による農業労働力の脆弱化の影響が大きいことなどから、作付面積は年々減っています。特産品目として神鍋高原キャベツの振興に力を入れるJAは、平成26年度から28年度に取り組む地域営農振興方針で、栽培面積の拡大に向けた支援体制の充実を検討。キャベツ栽培の身体的な負担を減らすため、豊岡農業改良普及センターや農機メーカーと協力して機械での作業実演を行いました。

151112kyabetu.jpg 実演会では農機メーカー社員が、トラクターに取り付けられ、複数の作業を同時に行うことのできる機械を紹介。耕耘、畝立て、施肥、施薬とマルチ被覆が同時に行えるため、作業時間と労力を大幅に軽減できます。

 また、肥料を畝内に施すため、肥料は全面散布に比べて約7~8割程度ですみます。

 加えて、光崩壊性マルチを使ったり、元肥一発施肥を行ったりすることで身体的な負担を減らせることを紹介し、栽培面積の拡大を呼び掛けました。

 

 実演会の参加者は、「重量野菜であるキャベツの栽培は、身体的な負担が大きい。機械で作業を効率的に行うことができれば、負担が減るだけでなく生産意欲の向上にもつながる」と話していました。