たじまで農業

活動レポート

歴史ある朝倉さんしょ 未来へつなぐ

2016.03.09

paneru.jpg

 兵庫県但馬県民局は3月4日、「目指せ世界ブランド!徳川将軍も味わった朝倉山椒(朝倉さんしょ)の可能性を考えるシンポジウム」と題したシンポジウムを養父市立ビバホール(養父市広谷)で開き、生産者、消費者、行政関係者らが参加しました。

 シンポジウムでは、一般社団法人食農共創プロデューサーズ代表理事の長谷川潤一さんが、朝倉さんしょの世界ブランドに向けた基本構想について講演。JAたじま朝倉さんしょ部会での栽培本数が1万本を超えたことなどから、今後、朝倉さんしょの生産量の増加に合わせた需要の確立が必要だと訴えました。特有のさわやかな香りに加えて徳川将軍に献上されるなど歴史ある朝倉さんしょは、近年香辛料への関心が高まるヨーロッパの観光客から注目されているため、観光事業との連携が重要だと話しました。また、兵庫県立農林水産技術総合センター北部農業技術センター主任研究員の廣田智子さんが、朝倉さんしょに多く含まれるフルーティな香りの成分「リモネン」を生かした冷凍保存の加工技術などについて研究結果の発表。

 そのほか、長谷川さんがコーディネーターを務め、スイーツプランナーの平田早苗さんや廣田さん、地域活性化コンサルタントの石川聖子さんをパネリストとして、朝倉さんしょの魅力や今後の可能性についてパネルディスカッションを行いました。朝倉さんしょの特長や歴史、生産者が栽培に自信と誇りを持っていることを発信する必要性などについて話し合いました。

 JAたじま朝倉さんしょ部会の福井悦雄会長は、「部会が一つになって活動することが大切。但馬外にも朝倉さんしょの知名度を広めていきたい」と意気込みを語りました。

IMG_3749.jpg またこの日、シンポジウムのほかに朝倉さんしょを使った加工品の試食会を開きました。試食会には、同部会が出荷している朝倉さんしょを使ったパンや大福、かりんとうを出品。試食した参加者らは、「ピリッとしたさわやかな味がアクセントになっていておいしい」「サンショウとお菓子の甘さが合っていて意外だった」「実の食感も残っていて楽しい」などと話しながら味わっていました。